視線の行方

ダンッ、と音がした。
 それがトラップが壁に手をついた音だと気づいた時には、壁と彼の両腕に挟まれて動けなくなっていた。

「どーしたら……」

 わたしを閉じ込めた状態で、うつむいたトラップが呻くように呟いた。

「な、何……?」

 突然の展開についていけず、わたしはバカみたいに目を瞬かせていた。

「トラップ、どうしたの……?」

 こんなに苦しそうな彼を見るのは初めてだった。
 彼が何かにひどく苛まれてるのはわかった。そして恐らくわたしに助けを求めていることも。
 なんだかんだ言いながら、彼にはいつも助けられている。
 もしもわたしが助けになるのなら、是が非でも力を貸してあげたい。
 滅多に人に助けを求めない彼だからこそ。
 傲慢にもそんなことを思ったのは、彼の言葉の続きを聞くまでだった。

 顔を上げたトラップの目がまっすぐにわたしを射抜く。
 体の力を全て奪われそうな強い視線に絡め取られながら、彼の掠れた声がわたしの耳に届いた。

「どーしたら、おめぇは俺の方を向いてくれるんだ?」



ひいらぎさんが、夢で見たワンシーンをトラパスに当てはめて日記に書いていらっしゃったのを、目ざとく見つけた私(笑)

感激の書き込みをしにお邪魔したところ、いつの間にか4コマを押し付ける話になっておりました(爆)

それで完成したのがこちら!!






さて、とあるネタに気付いた方はどのくらいいらっしゃるのか。
ある程度の年齢でないとわからないかも(爆)

ひいらぎさん、しょーもない4コマ押し付けてすみません(^^;
素敵ワンシーン、転載許可ありがとうございましたvv


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